新企画[1][2][3][4][5][ビッグジャンプ][7]    
       
     ビンボウだが冒険好き、オンボロ飛行機に命を賭けてアクロバットに夢を追うバーンストーマに明日があるとすれば懸賞金のかかったドデカイ冒険をモノにすることだ。
 1930年代、第一次大戦で使い古されたヨレヨレの戦闘機を手に入れて草原や牧草地に少し手に入れただけの名ばかりの飛行場を舞台に機体を持ち寄って腕を競う彼らは危険と背中合せの情熱にスリルと夢を追う。
 墜落と仲間の死は日常茶飯のことだ、いつ自分がそうなるか、彼らが共通に抱えていた不安・・だが、それでも飛ぶ喜びとスリルを捨てることはできない、そ んな仲間がその日の飛行を終えると飛行場の片隅に必ずある納屋のような粗末な小屋にたむろして酒を汲み交して自慢話しに華を咲かせ不安を掻き消して明日の 飛行に情熱を燃やす、それがバーンストーマだ。
 その中の一人、文無し天才飛行機野郎のバングボーンとカネはあっても一向に腕が上達しないマザコンのナンパ野郎ハーンドンが手を組んでとてつもない大冒険飛行を企てる。
 同じ時期に一足先に史上初めてドーバー越えの飛行を果し、「翼よあれがパリの灯だ」で勇名を馳せたリンドバーグが航空史を華やかに飾って夙に有名なは誰 でも知ることだが、少々モノたりないハーンドンが資金を、バングボーンが天才的な技量を排出して挑んだのが当時としては途方もない大冒険とされた太平洋横 断飛行だ。
 技量と忍耐力に加え、瞬時の判断に命を賭ける集中力を求められる遠大な冒険飛行のためには、ノーテンキでうかつなハーンドンはバンクボーンにとって大き な“お荷物”なのだが大望を果すためのカネズルとして外すわけにはいかない。そこで、足りない男と人一倍多才で周到な男の“08/15”の凸凹コンビによ るビックジャンプへの挑戦となった。
 ために、波瀾万丈、危機一発、途方ないスリリングな冒険飛行となったのだが・・・
 航空史に多大な貢献を果した彼らが勇躍その壮途を飾ったスタートの地が日本であり、東北の寒村(当時)三沢村の淋代海岸に在ったことは余り知られていな いが、当時の世界情勢の中でとり分け難しい極面に立たされていた日本の三沢村民の献身的な支援は特筆ものだが、通訳を努めたエバンスのミステリアスな存在 もあり、又、リンドバーグの場合とは異なり。戦雲のたちこめる極東の地から文化と人種の異なる東洋と西洋をダイレクトに飛び越えた横断飛行はサスペンスに 富んだアドベンチャー物語でもある・・。
 
    (C)小澤さとる / あとりえ太陽市場