運命
2020.05.11
店を早々長くは続けられないなぁ~と考え始めたのはやはり人手問題。
募集しても来ません。
多くの蕎麦屋の後継ぎはサラリーマンになっております。
これでは蕎麦屋の店主自体が魅力のない職業だと認めてます。


夏に入りクーラーをかけて店内掃除をしないと死んでしまいますとパートさんの意見がありました。
夏からは外の掃除は私がやることにしました。
結果的に12月に閉店することになりますから外の掃除は神様のプレゼントでした。
店の前の掃き掃除、気持ちが変わったのは台風のある光景を目にしてから・・・。

明治神宮へ台風15号の翌日に御朱印帳を頂きに行ったのです。
なぜそんな日に行ったのか行こうと思ったのか分かりません。
目にした光景は緑の絨毯、わ!きれい~

でも人の歩くとこは・・。

本殿に近づくと緑の絨毯はありません


もちろん本殿にはいつものように塵一つありません
私の到着が10時頃ですから、何時頃から境内の掃除を明治神宮はやってるのだろうか?
あの広さを思うとすごいパワーです。
そしてパワーを貰って掃除も楽しくなったのです。

ウチの前には大きな栃の木があります。
毎年毎年この落ち葉は栃の木と格闘です。

落ち葉は夏の日差しを助け、綺麗な空気にしてくれた残りです。
そう思えば感謝しかありません。
来年も助けて下さいと・・。
ところが、11月末1枚の紙が栃の木に張られました。
大きくなったため伐採すると・・。
そうなんだ~
来年は瀧乃家と共に育ち見守った栃の木がなくなるのか~
瀧乃家の閉店は抗うことのできない結末だと運命メッセージだと納得したのです。

ならば真面目に閉店をしなければなりません。
最初に思ったことは長年お世話になった栃の木への感謝。
地元の神社氷川神社へ行き相談したところ、
木の感謝も大切だろうけど閉店を考えてるなら閉店の義を行った方が良いでしょう~
そんな義があることさえ知りませんでした。
全て何かに導かれてるような感じです。
神主さん曰く
閉店の義には多くの人が集まる方が良い。
基本的に八百万の神は賑やかさが好きなようです。




お陰様で身内が集まって閉店の義を見守って頂きました。


その後伐採が始まり根こそぎ持って行かれました。



切ったばかりの年輪ですが、木のぬくもりが忘れられません。
先人たちに
2020.05.10


藤の花の香を全身に浴びたことが皆さんありますか?
香のシャワーです。
花の満開時期より少し終わり時期の方がシャワーは強いです。
ソメイヨシノは匂いはしませんし梅もほのかですし
実の成る木が猛烈な香りしない理由があるのかもしれません?
それほど藤の香りは強烈です。>良い意味です。
今年はコロナ騒動で藤を見にあしかがフラワーパークには行けません。


https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58595690Y0A420C2ACYZ00/

この写真を見て色々思うことはある。
あの藤の花を切るなんてコロナより人の怖さを思い知った。
ありえない。ありえません。
人は自然と共に生きるって言うけどそもそもそれが違う。
農耕は反自然だし、自然をコントロールして初めて収穫できるのだから
そこが人間の大きな大きなおごりではないかと思う。
有名なとこではナイル川上流に作られたアスワン・ハイ・ダム。
氾濫するナイル川があってこそ豊かな土壌が生まれたはずなのに氾濫がなくなり生活は楽なはずだけど
土壌は枯渇し田畑は死んでいく。
そして今やもっと上流地のエチオピアでのダム建設があってエジプトの死活問題になってるそうです。

日本は自然災害の国と言っていいかもしれません
自然災害と上手く付き合い方を知ってる国?
八百万の神ですから・・・。
昔々、初めてコメを食べるとき人はどうだったのでしょうか?
もしこれを食べてたら死ぬかもしれません。
先ずは鳥や小動物が食べてるのを見て命懸けの挑戦をしたに違いありません。
そしてずっとずっと長い長い年月を掛けて少しずつ美味しいお米を収穫量の多いお米を作りました。
それが机上の計算の役人の策略でやれ減反だ!太陽光発電の方が儲かるでぇ~で田畑をぶっ潰す!
私の考えではどうしようもないお役人文化の国であっても最後の砦は農業に携わって方々だと思います。
だから残念にと思ったのは青首大根の登場ですかね~
お百姓さんの知恵なんですかね~これは
最後まで土をかける労力を省き大根を抜くのも労力半分、これ一石二鳥と言わずなんと言う。
大根は太くて白くなくてはいけません。
めんどうでも最後まで土を盛りましょうよ
どんなに良い大根を作っても機械化でバッサリと切られていくコンビニのおでんの大根を思うと
もう今やどうでもいいけどね

父が昔言った話ですが、
蕎麦はマズイモノ。
もし美味かったら日本人は米を食べずに蕎麦を食べてる。
細くて美味しい蕎麦を出してるのは先人たち工夫の賜物である。
だから余計なことを考えず、愚直に蕎麦を作れ!と・・
感謝
2020.05.08
この惑星では働かないとさぼれない。
このボスCM、心にしみるわ~
私の場合はさぼる資格もなく単に怠けていたと思わざるえない。




思い出すのある大雪の日、これでは商売にならないと店を早仕舞いしたことがあります。
せっかくだからと久しぶりにと友人と遊びに出かけた。
その友人に坂の途中で「いいのかい!ずいぶんと嬉しいそうだな~」と言われた時の
何とも言えない自分の心の中での恥ずかしさ!
その日のことは坂の途中から一切記憶がない。

新婚気分が抜けないころ、ちょっと風邪気味で休もうなんて勝手に思い、嫁さんだけ瀧乃家に行かせた。
寝込むほどじゃないから行こうと思えば行けたのに・・・・。
そんな時に限って、瀧乃家が火事になるとは・・。
ずっとずっと怠けてきた人間がツケが回る恐怖を知ったわけです。
もう遅いです。
三つ子の魂百までと・・・そうそう変わるわけでもなく。
恐怖だけがあるんです。
それを支えてもらったのが嫁さんと単純なんだけど奥深い蕎麦作りでした。

瀧乃家を閉店する際、長い長いさぼる時間を皆様に報告しなくてはなりませんでした。
ずいぶんと悩みました。
特に三人の御方への報告は辛かったです。
梅原さん、岡崎さん、大野さんの御三方には感謝の言葉もありません。
梅原さんは瀧乃家の字を書いて頂いた恩人です。
有名な書家であり息子さんとは私と同級生でもありました。
瀧乃家が火事になり1年後再スタートをする際、これからはお父さんからあなたの時代になるからと仰り、
梅原さんの方から申し出がありました。。
梅原さんの温かい気持ちから町の蕎麦屋にとって不釣り合いなほどの素晴らしい字が誕生したのです。
心に誓ったことは梅原さんの目の黒いウチは看板を下ろさない!頑張ろう!でした。
現在梅原先生は96歳で大いに元気です。
そして心に誓ったことが守れず報告しなくてはなりませんでした。
梅原先生は「これからさびしくなるな~」の一言は胸に来ました。
岡崎さんは私が出前をしていたころからの古い古いお客様で瀧乃家を私を見守って頂きました。
閉店する気持ちがまだまだ先の頃、少し弱音を吐けば「罰当たり目」と叱って頂きました。
その言葉があればこそ12月まで頑張れました。
岡崎さんからはあるトレーナーをもらいました。
トレーナーには「Finisher」と書かれてます。
フルマラソンの完走者という意味であり人生の成功者と意味があると・・。
勿体無いです。
大野さんは優しさの塊のようなお客様です。
私にとっての御三方は恩人であり父みたいな人です。
恩返しってできるのかしら・・?



12月31日商売最後の日、大野様からは大きな花束を頂きました。
トレーナーは岡崎様からのです。

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